甘味が普通のビアスタイル一覧
ESB
発祥: 20世紀半ば(名称普及は1971年頃)、イギリス
モルトとイングリッシュホップのバランスが特徴。名前ほど苦くなく、バランスの取れた味わい。
アウトブライン
発祥: 17世紀~、ベルギー・東フランダース地方
「古い茶色」を意味し長期熟成。穏やかな酸味と麦芽の甘み、ダークフルーツのような複雑さ。
アンバーエール
発祥: 主に20世紀後半(1980年代頃)、アメリカ
琥珀色でモルトの甘みとキャラメル風味、ほどよいホップのバランスが取れた飲みやすいエール。
イングリッシュ・ブラウンエール
発祥: 17世紀以前~、現代の形は20世紀初頭、イギリス
ナッツやカラメル、ビスケットのような麦芽風味が主体。ホップ控えめで穏やかに飲みやすい。
インターナショナル・ダークラガー
発祥: 20世紀、世界各地(ヨーロピアン・ダークラガーが起源)
世界のマスマーケット向けダークラガー。色は濃いが味は軽く甘め、ロースト感は控えめ。
ヴァイツェン
発祥: 中世、南ドイツ・バイエルン地方
バナナやクローブのようなフルーティー&スパイシーな風味。濁った外観と豊かな泡立ちが特徴。
ウィンナーラガー
発祥: 1841年、オーストリア・ウィーン
淡い赤銅色でモルトの豊かな風味。軽快でクリーンな後味のバランス良いオーストリア発祥ラガー。
オートミールスタウト
発祥: 19世紀末~20世紀初頭、イギリス/スコットランド
オートミール使用でなめらかでシルキーな口当たり。チョコやコーヒー風味にクリーミーさが加わる。
オイスタースタウト
発祥: 20世紀初頭、イギリス/ニュージーランド(料理との組み合わせは18世紀~)
醸造に牡蠣を使用したスタウト。ほのかな潮の香りとミネラル感、まろやかさが加わることも。
カタリナサワー
発祥: 2015年頃~、ブラジル(サンタカタリーナ州)
ケトルサワーの爽やかな酸味と大量のトロピカルフルーツが特徴。低アルコールで爽快なブラジル発祥。
クリーク
発祥: 19世紀~20世紀初頭、ベルギー
サワーチェリー使用のフルーツランビック。ランビックの酸味とチェリーの甘酸っぱさ、鮮やかな赤色。
クワス
発祥: 中世、東ヨーロッパ/中央アジア
ライ麦パンベースの東欧伝統飲料。軽い酸味と香ばしさを持つ微アルコール発酵飲料。
スタウト
発祥: 18世紀初頭、イギリス・アイルランド
焙煎麦芽の黒色ビール。チョコやコーヒー風味で、甘さやアルコール度数は種類により様々。
ダブルIPA
発祥: 1990年代後半~2000年代初頭、アメリカ
ホップ使用量とアルコール度数を増した強烈なIPA。強い苦味とホップ香、リッチなモルトが調和。
チェコ・アンバーラガー
発祥: 19世紀~、チェコ共和国(ボヘミア地方)
ピルスナーとカラメルモルトで豊かな麦芽風味。ザーツホップとのバランスが良いチェコ伝統ラガー。
チェコ・ダークラガー
発祥: 19世紀~、チェコ共和国(ボヘミア地方)
ドイツのダークラガーとは異なり、ロースト控えめで甘みと滑らかさが特徴のチェコ伝統ラガー。
デュッベル
発祥: 原型は19世紀以前、現代版は1926年、ベルギー(ウェストマール修道院)
赤褐色で複雑なモルト風味とベルギー酵母のフルーティー&スパイシーさ。ドライな後味が絶妙。
デュンケル
発祥: 中世後期、ドイツ・バイエルン地方
ロースト麦芽のリッチな風味とほのかな甘み。しっかりした味わいながら飲みやすいバイエルン伝統。
デュンケルヴァイツェン
発祥: 中世~、ドイツ・バイエルン地方
バナナやクローブ香に加え、濃い麦芽由来のパンやカラメル風味。濃厚ながらも飲みやすい。
トリペル
発祥: 原型は1930年代、確立は1956年、ベルギー(ウェストマール修道院)
高アルコールながら飲みやすい強いブロンドエール。フルーティー&スパイシーな香り、軽快な飲み口。
ビエール・ド・ギャルド
発祥: 19世紀以前~、フランス北部(フランドル地方)
セゾンに似るがモルト風味が豊かで高アルコール。熟成による複雑な味わいが特徴のフランス北部発祥。
フォーリン・エクストラスタウト
発祥: 18世紀末~19世紀、イギリス/アイルランド(輸出用)
熱帯地域向けの強いスタウト。ドライスタウトより高アルコールで、ロースト感や苦味が強い。
フランダース・レッドエール
発祥: 19世紀頃~、ベルギー・フランダース地方
オーク樽で長期熟成。酢のような酸味と果実味、ワインに似た複雑さ。「赤いワインのようなビール」。
フランボワーズ
発祥: 20世紀初頭、ベルギー
ラズベリーの華やかな香りと甘酸っぱさ、ランビックの酸味が調和したエレガントなフルーツランビック。
フルーツランビック
発祥: 19世紀~20世紀初頭(商業化)、ベルギー
ランビックにフルーツを加えて二次発酵。チェリーやラズベリーが代表的で、酸味と果実が融合。
ヘイジーIPA
発祥: 2010年代前半~中頃、アメリカ北東部(ニューイングランド地方)
濁った外観とジューシーでトロピカルなホップ風味。苦み控えめでフルーティーな味わいが前面に。
ベルジャン・ブロンドエール
発祥: 20世紀半ば、ベルギー
黄金色でフルーティー&スパイシーなベルギー酵母の風味。マイルドながら複雑さを併せ持つ。
ポーター
発祥: 18世紀初頭(1720年代頃)、イギリス・ロンドン
スタウトの起源となった暗色ビール。チョコやカラメル、コーヒー風味でスタウトより軽い口当たり。
ボック
発祥: 原型は14世紀ドイツ・アインベック、ラガー化は17世紀ドイツ・バイエルン
濃い琥珀〜濃褐色でモルトのリッチな風味と甘み。通常のラガーより高アルコールの伝統的スタイル。
マイボック
発祥: 19世紀後半、ドイツ
春に飲まれる強いラガー。伝統ボックより色が淡くホップがやや強調された季節のビール。
マイルドエール
発祥: 17世紀以前~、イギリス
ホップの苦味が穏やかな低アルコールエール。モルトの甘みやカラメル風味主体で非常に飲みやすい。
メルツェン
発祥: 原型は16世紀以前、現代のアンバー版は19世紀半ば、ドイツ・バイエルン地方
オクトーバーフェストの伝統ビール。琥珀〜銅色でリッチなモルト風味、クリーンで滑らかな口当たり。
ラオホビア
発祥: 中世からの伝統製法、確立は15世紀/16世紀頃~、ドイツ・バンベルク
ブナの薪で燻製した麦芽を使用。燻製肉やベーコンを思わせる独特の煙の香りと風味。
レッドIPA
発祥: 2000年代~、アメリカ
アメリカンIPAに豊かなモルト風味と赤み。ホップの香りと苦味にカラメルやトースト感が加わる。